老犬になると目ヤニが多くなる!?なぜ出やすくなるかと対処方法を解説!

老犬になってから目ヤニが多くなって心配という方のためにその理由と対処方法を解説します。
犬の目やには若い時でも寝起きや目にゴミが入った時、病気に掛かった時に出た事があると思います。
しかし、老犬となってから目やにの量や頻度が増えたけど病気ではないか?と心配しているかもしれませんが
そもそも老犬になると
- 睡眠時間が増加
- 基礎代謝が低下する
- 体内の水分量が低下する
これらが原因で目ヤニが増える傾向にあります。
もちろん中には目の病気である可能性もありますが
目やにの色が黒色、白色、茶色で臭いや量も気にならないようであれば特に問題ない場合が多いです。
ただし、明らかに今までと違うという場合には一度病院で診てもらった方が良いでしょう。
しかし、目ヤニは汚れて見えますし衛生面からしても溜まっていない方が良いのも事実なので
特に病気が原因ではない場合には以下の事を見直してみると目やにの量が減るかもしれません
- 「食事」
- 「散歩」
- 「適度な運動」
- 「愛犬がリラックスできる生活環境づくり」
- 「ストレスの原因を排除」
- 「顔のまわりを清潔に保つ」
特に目の周りが気になるワンちゃんには食事からアントシアニン・EPA・DHAといった成分を摂取する事も重要です。
身体・精神的なストレスとなる原因を取り除いてあげる事も大事です。
そもそも目やにがでる原因は?

目に入った異物や老廃物などを涙と一緒に洗い流して目のふちに溜めったものが固まって目やにとなります。
寝ている間や寝起きに目ヤニが出やすい理由を解説!
涙はムチンという成分でできていて目の表面から出てきて目の表面を滑らかにする役割やレンズとしての機能があります。
本来起きていれば涙と汚れが一緒に目から鼻に繋がっている穴へと流れます。
しかし、寝ている時にはこれらが働いていません。
ムチンはまぶたの内側にその間たまり続けるので汚れが濃くなります。
そして、起きた後にまばたきをすると寝ている間に溜った汚れがいきなり目頭の穴へ吸い込こまれます。
しかし、汚れを多く含んだムチンは穴を通る事ができません。
その濃縮した汚れが目元にすべて流れしまうので寝起きには目ヤニが溜りやすいといった事が起きる訳です。
老犬になると目やにが増える理由
老犬になると睡眠時間が増加する
寝ている時は涙が出ないので汚れが溜りやすいので、睡眠時間が増えるとその分目ヤニが溜りやすいですね。
人間もそうですが、犬も歳を取ると活動量が減って寝ている時間が増えます。
同じように寝たきりや意識が低下している場合でも、瞬きをする回数や体の機能があまり働かないので目やにが増える傾向にあります。
なので特に亡くなる直前の数日~数か月になると目やにが多くなると言われています。
老化による基礎代謝や水分量が低下する
犬も高齢になると基礎代謝が低下するのですが、実は目も代謝によって目ヤニが作られています。
「眼脂(がんし)」といい垢のような分泌物が目のゴミと一緒に排出されています。
この代謝により古い細胞が入れ替わる仕組みとなっているのですが代謝機能が低下すると目ヤニが出やすくなります。
また体内の水分量が低下する事によって目の中に含まれる涙の量が減ってしまいます。
それによって涙に含まれる老廃物の濃度が高くなって鼻の中に流れにくくなり目ヤニが溜りやすくなるという訳です。
このように、老犬は以上の変化から目やにの量や頻度が多くなる事もありますが、目の状態に異常が見られたり、目やにの量や色などに違和感がある場合、病気の可能性もあるため注意が必要です。
目やにの性質が気になるという方はこちらの記事を参考にしてみてください。
記事:
老犬になると脱水症状がみられる

犬も喉の渇きや温度の変化に鈍感になってあまり水を飲まなくなることもあります。
また、病気が原因で脱水状態に陥ることもあります。
老犬になると腎臓病や糖尿病といった病気になる可能性も高くなってきます。
そういった場合には薄い尿が大量に出るといった症状があるのでたくさん水を飲んで体の中では水分量が足りていなくて脱水症状が見られる事があります。
脱水症状が見られる場合には血液や体液などの水分量が減少するので涙の水分量が低下します。
涙は水分とムチンという成分からできているのですが老犬になって脱水症状が出ると、排出される水分量も減らそうとするため目をキレイにしてくれる涙の量が減る訳です。
目も体のほかの部分と同じように代謝をすることによって、古くなった細胞を入れ替えています。
朝起きたときに目頭や目じりに見られる少量の目やには正常な代謝活動でできた老廃物です。
結膜や角膜上皮から分泌されているムチンを主成分とする粘膜に、涙・血管から漏れた血液細胞・まぶたからの老廃物・ほこりなどが混じったものでできています。
通常は瞬きによって涙と共に目頭の涙嚢に洗い流されているのですが、睡眠中にはこの作用がないため、起床時には健常者でも目頭や目尻に少量の乾いた目やにが付着していることがあります。
涙が減少すると眼の表面が傷つきやすい状態になります。
愛犬の目やにを対策するには、健康管理と食事管理が欠かせません。
これだけ話を聞くといかに老犬になると目ヤニが溜りやすいか分かると思います。
ではどうすればこれらが改善できる?といった所を説明します。
- 「食事」
- 「顔まわりのケア」
- 「適度な運動」
- 「愛犬がリラックスできる生活環境づくり」
- 「ストレスの原因を排除」
これらを今までより改善する事で目ヤニが出にくくなるようにする事は可能です。
老犬になった時に食事で気を付けた方が良い事は目に良い成分が含まれているかです。
目に良い必要な成分としてアントシアニン・EPA・DHA、
他にも眼の表面を保護しうるおいを与えるコンドロイチン硫酸エステルナトリウムや、涙成分(ムチン)の分泌を促進し涙を安定化させるビタミンAが配合されたものを選びましょう。
市販のドッグフードでも含まれているものもありますが、入っている量が少ない場合や原材料からあまりおススメできないものもあります。
必要な事は成分だけではなくきちんと摂取して消化できているか?(消化しやすいか?)という事です。
よくありがちなのがタンパク質で動物性のタンパク質が良いからと肉が使われています。
安いものはオートミールなど肉副産物と呼ばれる肉処理工場で余った部分のみをすり潰して人が食べれない部分を使った部分をドッグフードにするやり方です。
その部分としては鳥の内臓や鳥の羽部分も含まれているので消化しにくいのは当たり前です。
しかし、それでもタンパク質〇%配合と表記されているので注意が必要です。
なのできちんと消化しやすい原材料であるか?成分もしっかりと把握しておく必要があります。
犬の顔周りのケア方法を紹介
犬に顔を触られることに慣れさせる
犬が顔を触られることに慣れていないと、目やにを取り除くだけでもストレスを感じます。
また、日頃から犬とコミュニケーションをとれていないと、「この人は嫌なことをする人だ」と犬に認識されてしまい、近寄っただけで逃げてしまうようになるでしょう。
そうならないためにも、日頃から犬に顔を触られることに慣れさせることが大切です。
もちろん、毎日のコミュニケーションも怠ってはいけません。
散歩やいっしょに遊ぶなど、積極的にコミュニケーションをとることで、犬も徐々に人に顔を触られることに抵抗がなくなります。
若い時はあまり気にならないと顔周りのケアをしていなかったかもしれません。
しかし、犬も高齢になると目ヤニが増えてしまいがちですが、そのまま不衛生な状態で放っておくと結膜炎など目の病気になってしまうかもしれません。
なので、きちんと飼い主さんが顔の周りのケアをしてあげる事も重要です。
まず一番重要な事は顔まわりを触っても犬が嫌がらないようにする事です。
大体の犬は最初は顔まわりを触ると嫌がる子が多いですが、これもしつけで嫌がらないようにする事ができます。
適度な運動で犬の目ヤニが減る?
運動が健康に良い事は知っていると思いますが、目ヤニとどう関係しているか?
それは途中で説明した寝る時間、代謝機能と体内の水分量に関わってきます。
運動をする事で
- 体力がついて寝る時間が少なくなる
- 筋力が増える事で代謝機能がUP
- 運動後は喉も渇きやすいので水分量が保てる
これらの理由から日頃の運動は大事な訳ですが老犬になった時に行った方が良い運動についてはこちらの記事を参考にしてみて下さい。
愛犬がリラックスできる環境を整えると目ヤニが減る?
犬がリラックスできていると体にかかる負担も違ってきますが、
動き回れるスペースが確保されているか?
室内で飼われている犬は散歩すると思いますが、散歩以外でも室内で自由に動き回れるとそれだけで運動量が変わってきます。
ケージやサークルの中だけで自由に歩き回れるスペースが狭いようでしたら広めにとってあげるか、自由に歩き回れる時間を取るようにすると良いでしょう。
寝る場所がリラックスできる環境か?
寝る時間は老犬になると増えますが、寝苦しい環境であれば良質な睡眠をとる事ができません。
見直すべきポイントとしては
- 体に合わせて十分な広さがあるか?
- 寝る向きに合わせたつくりになっているか?
- 頭の位置は置きやすい位置であるか?
これらをしっかりと見直してみると良いと思います。
もっと細かい内容については別の記事を参考にしてみて下さい。
トイレの環境
- トイレに行く時に遠くないか?
- 汚れていないか?
- 十分な広さになっているか?
- 食事や寝るところと近くないか?
これらが理由でトイレにストレスを感じていないかを見てみて下さい。
トイレまで遠いと老犬になると大変な場合があります。
なので最低限食事や寝るところから離すようにしましょう。
そして、トイレに行く間にも段差や障害物をあまり置かないようにすると良いでしょう。
目やにをキレイに拭き取る方法
ワシントン州立大学の獣医医学部眼科教授の博士も「柔らかく清潔な布または綿ボールをぬるま湯で濡らしてそれを絞ってから優しく目の周りのベトベトしたものをふき取ってください」と言います。
頻度は1日2回、量が多い場合には必要に応じてこれを繰り返しましょう。
コームで優しく取り除く
目やにがあまりにも固まっていて取り除きにくい場合は、コットンやガーゼなどにぬるま湯をつけてしっかりと目やにをふやかした後に、コームで優しく取り除くと良いでしょう。
そうすることで、根本からしっかりと目やにを取り除くことができます。
目ヤニの取り方や押さえる時のポイントを紹介!
押さえ方のポイント
そっと優しく押さえるようにしましょう。
湿った暖かいもので目を覆うように圧迫すると、とても落ち着きます。
柔らかい清潔な布をぬるま湯につけて濡らし、それを絞ってから犬の目を覆うようにかぶせて、5分ほど優しく押さえておきます。
こうすることで犬の目はずっと楽になりますし、清潔に保つ事ができます。
もし、両方の目を覆った際に吠えるようにであれば、片方づつ行うようにすると良いでしょう。
犬の背後から目やにを取り除く
犬は、正面から近づくと恐怖を感じることがあります。
そのため、背後から包み込むように目やにを取ってあげると良いでしょう。
背後から犬の顎を少しだけ持ち上げると、よりスムーズに目やにを取り除くことができます。
狭い場所に犬を乗せる
逃げにくいように、狭い場所に犬を乗せる方法もおすすめです。
イスなどの高くて狭い場所であれば、犬は走り回って嫌がることができません。
そこで、「おすわり」などをさせた上で、しっかりと目やにを取り除いてあげましょう。
もちろん、高い場所から犬が落ちると怪我の危険性があるため、絶対に犬が落ちないように気を付ける必要があります。
お顔周りは清潔に!
長く伸びた毛が目に入るようなことがないよう、定期的にトリミングをしましょう。また、衛生状態を保つにはグルーミングも大切。いつもきれいなお顔周りを保つように心がけましょう。
基本は、目の内側や鼻の付け根あたりを毎日4回ほどマッサージして溜まった場所を改善させます。
散歩が終わったら目を確認
また、散歩が終わったら、目にゴミが入っていないか確認するために、目薬で洗い流してあげるのも良いでしょう。目の周りの毛を、清潔に保つことも重要と考えられます。
外的な刺激には注意!
草むらなどに勢いよく入っていき、草や枝で目を傷つけてしまうようなことがないよう気を付けましょう。また、感染性の結膜炎もあるため、他の犬との密なコミュニケーションには十分に気を付けましょう。」