犬のアレルギー症状と【対処法まとめ】痒い原因を徹底解説!
犬が痒くなる原因として
- 花粉症でアレルギー反応が出ている
- 皮膚が乾燥している
- ノミやダニの影響
- 皮膚病に感染している(マラセチア皮膚炎、膿皮症、疥癬、皮膚糸状菌症など)
- 外耳炎を起こしている
- アトピーや急性湿性皮膚炎
- 食物が原因によるアレルギー
自宅で簡単にできる対処法として
- 皮膚を清潔に保つこと(ブラッシングやシャンプー)
- 予防をする事(注射や予防薬)
- アレルギーなど皮膚を守るためのドッグフードを与える
①皮膚を清潔に保つ事は痒みに対して有効です。
これにはいくつかポイントがあるので、気になる方は以下の説明まで見てみて下さい。
②花粉症やノミやダニ、感染症については予防薬や注射が有効です。これは受診して一度見てもらいましょう。
③食物が原因で痒くなっている場合には普段与えているドッグフードを変更してみる事をおすすめします。
その時のポイントは
- 消化をしやすいドッグフードである
- 皮膚を守る、炎症を抑える成分が含まれている
- アレルゲンとなる原材料が含まれてない
これらを踏まえたドッグフードを与える事で
- 目ヤニが減ってお顔がキレイでお掃除も楽ちん
- フケが減って清潔感が出る
- 皮膚がキレイになる
- 体を掻かなくなり傷がなくなる
- 抜け毛が減って毛艶が良くなる!
といった事が声がよく聞かれます。
毎日、愛犬が痒がる姿は見ていてツライですよね!?
特に、「皮膚炎」や「涙やけ」といった「皮膚がただれる、目元が目ヤニで汚れる」症状はドッグフードが原因となっている事が多いです。
アレルギーが原因である場合のドッグフードの選び方については
- 食物アレルギーの原因と症状
- グレイン がすべて悪い訳ではない!誤解について
- 最後にアレルギーがある犬におススメなドッグフードの特徴
これらを紹介しているので気なれば見てみて下さい。
犬のアレルギー性皮膚炎を引き起こす原因4つ!
まずはアレルギー性皮膚炎の原因として多いのが以下の4つ
- 花粉
- シャンプー
- ストレス
- 体質に合わない物を食べる
といった場合です。
花粉やシャンプーが原因といった、接触による発症ではアレルゲンに触れた部分にのみ炎症が起こる場合が多く、食事や吸引による場合は体全体に症状がでる事が多いとされています。
しかし、主に症状がでやすい部位としては
- 目の周り
- 足の付け根
- おなか
この3つに発症しやすいです
足の付け根やおなかはしっかりとチェックしないと分かりにくいです。
普段あまりチェックしない方は要チェックです
犬が痒がる原因とその対処法を紹介!
犬の花粉症に見られる症状と対処法、治療方法まとめ
症状
- 皮膚をかゆがる
- 身体のあちこちを舐める
- 掻きすぎて、一部毛が抜けている
- くしゃみや鼻水が出る
- 目やにの量が増える
- 目の周りの皮膚や目が赤くなる、目をかく
- 咳をする
犬の場合、花粉症に見られる主な症状は、人間と違って皮膚のかゆみが多いです。くしゃみや鼻水、結膜炎(目が充血して赤くなる事)といった症状より、皮膚炎が多く身体の一部または全身を舐めたり掻いたりする症状が見られます。
原因としてはスギ花粉、ブタクサなどが挙げられ、春~秋口にかけての発症が多いとされています。
対処法
- 花粉が多い時間帯での散歩や外出を控える
- 散歩後に愛犬の身体を拭いてあげる(床掃除用の不織布などがおすすめ)
- ブラッシングをこまめにしてあげる
- 適切なシャンプーをしてあげる
- 飼い主が帰宅した際、家の中に花粉を持ち込まないようにする(家に入る前に花粉をはらう、花粉がつきにくい素材の服で外出するなど)
- 家の中の掃除を念入りにする(掃除機+水拭きが効果的)
このように花粉、ダニ、ハウスダストなどアレルゲンとなりうる物を、できるだけ接触しないようにする事が大事です。
体に付着したアレルゲンを取り除くためにシャンプーを定期的に行う事も効果的です。
これらの対処法でも痒みの症状が強く見られる場合には動物病院にてアレルギー検査をして痒みの原因を特定する事も重要です。
アレルギー検査の内容は、主がアレルゲン特異的IgE検査であり、 犬の血液を採取して調べてどの花粉に対するアレルギー症状なのかを特定することができます。アレルギー反応は似た症状が見られるので、原因がわかると対処しやすくなるでしょう。
治療方法
花粉症の場合は主に内服薬(飲み薬)や症状によっては外用薬(塗り薬)など免疫の過剰反応を抑えるためのステロイドや抗ヒスタミン剤を処方されます。これらには皮膚のかゆみなどの症状を抑える働きがあります。
しかしステロイドはかゆみに対してとてもよく効きますが、長期的に投与すると副作用(骨がもろくなるなど)が生じるので注意が必要です。
ノミやダニが住み着いている
その他皮膚感染症に感染している(マラセチア皮膚炎、膿皮症、疥癬、皮膚糸状菌症)
診断
症状を観察して他の病気を除外します。必要であれば、病理組織検査や培養検査といった皮膚を一部採取して検査してもらいます。
治療として
消毒剤の添加されたシャンプーを使って洗浄します。また、抗生剤を内服する事で炎症を抑えるなどの効果があります。
外耳炎
急性湿性皮膚炎
アトピー性皮膚炎
食物が原因によるアレルギー性皮膚炎
【アレルギー性皮膚炎】で特に多い食物アレルギーに見られる症状と行動
食物アレルギーが原因で合わないドッグフードを食べた時に起こる症状や行動は、「目や体をかきむしる」、「お腹を壊す」が特に多いです。
これらは犬にとって大きな苦痛となるので、ドッグフードや環境が原因で起こっている場合には、すぐに対処する事をおすすめします。
ちなみに、食物アレルギーのもととなっている原材料(タンパク質)を使用していないドッグフードを与える事が重要となります。
ここで大事な事は、原材料となるタンパク質を、身体が認識できないレベルまで、あらかじめ小さく分解されてるという事です。
え?グレインが入っていないじゃないの?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、一概にグレインが原因でアレルギーが起こっているという訳ではありません。
こちらの記事では愛犬が食物アレルギーでお悩みの方にドッグフードの選び方とおすすめのドッグフードも紹介しているで参考にしてみて下さい。
記事:犬のエサでアレルギー症状が出にくいのは?おすすめのドッグフードを紹介!
食物アレルギーの原因となるグレイン、グレインフリーってそもそもどうゆう事!?
グレインとは穀物のことですが、主にイネ科植物である(米、麦、トウモロコシ、キビ)の種子これらを指します。
そのため、ドッグフードに記載されているグレインフリーというのは、「これらの穀物( 米、麦、トウモロコシ、キビ )を含まないドッグフード」の事です。
食物アレルギーが原因の場合には「グレイン」が原因である場合が多いのでドッグフードによくグレインフリーという表示がされている訳です。
また、穀物には豆類も含まれるため、豆類も含まないドッグフードをグレインフリーとしてる場合もあるため、製品によって少々ばらつきがあるようです。
一方、グルテンは穀物(グレイン)を粉状にして得られるほぼ純粋なタンパク質のことで、主に麦から抽出されたものを指します。
グルテンフリーのペットフードはこのタンパク質を含まないフードということです。
アレルギー性皮膚炎にグレインフリーのドッグフードが必ずしも良い訳ではない!?
実は犬の場合、肉食というイメージがありますが、穀物もきちんと消化できる体の構造になっています。
しかし、犬の場合は人間とは違ってグレインを消化するのに必要なアミラーゼという酵素をごくわずかしか持ち合わせていません。
安くて大量に入手しやすい食材であるグレイン(小麦)は、ドッグフードの「かさ増し」素材などの理由で使われる事が多いです。
小麦などに含まれるグルテンは、免疫器官を刺激してアレルギーや皮膚疾患の原因となることがあります。
しかし、穀物が全てが原因でアレルギー性皮膚炎が起こっている訳でもありません。
犬によっては特定の食物が原因でアレルギーが起こっている場合があるので動物病院でどの食材にアレルギー反応があるかを検査する事ができます。
食物アレルギーとは、実は食物に含まれる主に「タンパク質」に対して体が異物と認識してしまうため起こる反応です。
つまり、タンパク質であれば全てが食物アレルギーの原因となる可能性がある訳です。
なので一概にアレルギーだから必ずグレインフリーにしなきゃいけない!という事にはなりません。
その詳細についてに知りたい方はこちらの記事にアレルギーが起こりやすい原材料についてまとめていますので参考にしてみて下さい。
記事:ドッグフードの”アレ”が原因?犬のアレルギー症状と対策方法まとめ!
愛犬が何が原因でアレルギーが起こっているか検査する方法
しかし、人間と同様で犬によっては穀物が原因ではない場合もあるため、細かい原因が知りたい方は血液採取によるアレルギー検査をする事をおすすめしておきます。
検査費用はおおよそ2~3万円程度はかかる事が多いですが、検査を複数行う場合にはこれ以上かかります。
くわしい検査にかかる費用が知りたい方はこちらの記事を参考にしてみて下さい。
記事:【簡単に分かる!】犬のアレルギー検査にかかる費用と原因の特徴を解説!
最近ではアレルギーの有無を血液検査で診断することもあるため、疑いのある子は検査を受けたことがあるかもしれません。
検査項目としては、肉類、魚類、穀物、野菜、乳製品などの食品が挙げられています。
犬と猫の食物アレルギーに関して様々な論文を分析した結果、「牛肉や鶏肉などのアレルギーに比較して穀物によるものは少ない」ということも報告されています
穀物はワンちゃんやネコちゃんにとってすぐれた栄養源となることから、穀物に対してアレルギーを持っていない子の食事で穀物を制限する必要はありません。
そのため、アレルギーを引き起こさない方法としては
- アレルギーのもととなっている原材料(タンパク質)を使用していない食事を与える。
- 原材料となるタンパク質を、身体が認識できないレベルまで、あらかじめ小さく分解した食事を与える方法。
そもそも犬のアトピー性皮膚炎は、皮膚のバリア機能が低下するために起こりやすいです。その皮膚のバリア機能を維持するためには、セラミドが関係します。
その栄養素は、パントテン酸、ナイアシン、コリンなどのビタミンB群とアミノ酸の一種であるヒスチジンの組み合わせが効果的です。
またEPAやDHAなどのオメガ3系不飽和脂肪酸、リノール酸やγ-リノレン酸などのオメガ6系不飽和脂肪酸には、炎症を調整する働きがあります。
これらが含まれているドッグフードを選ぶ事で単に食物アレルギーを引き起こす原材料を与えないという以外に、皮膚を守る事ができるので犬に多いアレルギー性皮膚炎の予防にも繋がります。
食物アレルギー用の療法食
アレルギー症状が出にくいドッグフードの条件は、「消化しやすい原材料が多く含まれている」事です。
これらを簡単にまとめると
- ドッグフードに含まれている原材料に穀物が少ない(小麦粉やトウモロコシが原料となるコーングルテンなど)
- たんぱく質の原料として肉や魚が多く含まれている
- 小麦の変わりにお米が使用されている
- グレインフリーや自然素材といった記載があるもの
食物アレルギー用の療法食には、大きく分けて2つの種類があります。
1つはアレルゲンと考えられる食材を使っていない食事です。たとえば、タンパク質源を鹿肉・ラム肉・カンガルー・魚といった、今までに食べたことのない新奇タンパク質に置き換えたフードなどが挙げられます。もう1つは加水分解タンパクやアミノ酸を使用した食事です。加水分解タンパクとは、消化酵素などを用いて分解した状態のタンパク質で、免疫細胞にアレルゲンとして認識されにくいという特性があります。